清水玲奈の絵本覚書-翻訳家のノート

ロンドン在住ジャーナリスト・翻訳家が、イギリスで出会い心酔した絵本を深読みします。(旧 清水玲奈の英語絵本深読み術) 英語と、ときどきフランス語、イタリア語の絵本を読んでいます。 一生の友達になってくれる絵本を厳選し、作家の想いや時代背景について、そのとき調べたこと、考えたことを覚え書きしています。 毎月第一金曜日の更新です。 (明記しない限り、日本語訳は私訳です)

2020/11

英国式クリスマスの教科書『さむがりやのサンタ』

さむがりやのサンタ (世界傑作絵本シリーズ)
レイモンド・ブリッグズ
福音館書店
1974-10-25



Father Christmas
Briggs, Raymond
Puffin
2013-09-05



イギリスでは、「サンタクロースは北極に住んでいる」とされる。
しかし、『スノーマン』の作者によるこの絵本のサンタクロースは、イギリスのどこにでもいそうな普通のおじいさんとして描かれている。
・「やれやれクリスマスだ」などとぼやいてばかり。
・動物大好き。トナカイ2頭に加えて、犬と猫を飼っていて、とてもかわいがっている。
・寒くて湿ったイギリスの冬が大嫌い。いつも太陽や暑さに憧れている。
・朝起きたらまずお湯を沸かして大量の紅茶を飲む。
・朝ご飯には目玉焼きとベーコン、ケロッグのコーンフレーク。
・お弁当には、スライス済みの白い食パンの薄切りにチーズを挟んだ手作りサンドイッチと、リンゴとバナナ。
・訪問先ではお酒が用意されているとご機嫌になる。
・代表的なクリスマスキャロルである「あめにはさかえ みかみにあれや」という賛美歌を冗談のように口ずさむ(つまりは信心深くない)。

そして、サンタクロースのクリスマスディナーも完璧な英国式。
・クリスマスイブの夕食ではなく、12月25日の昼食が「クリスマスディナー」。
・メインは七面鳥。玉ねぎ、にんじん、マッシュルーム のほかパースニップ(太いゴボウのようなイギリスの冬に欠かせない根菜) などとともにローストする。
・つけあわせにグリーンピース。
・デザートはクリスマスプディング。
・サンタクロースは、帰宅してすぐ七面鳥をオーブンに入れ、プディングを蒸し始め、それから入浴する。時間はかかるけれど鍋まかせ、オーブンまかせなのが、英国式ごちそうのよいところ。
・ビールから始まって大量のフルボトルのワイン、食後酒にブランデーと、とにかく飲みまくる。
・食後は椅子で居眠りしたり、見るともなしにテレビを見たり、まったりと過ごす。プレゼントを開けて、その趣味の悪さに悪態をつく(相手を笑わせるために、わざと気が利かないものをプレゼントするという習慣もイギリスにはある)。

さて、プレゼント配達の終盤に、サンタクロースが一度だけ他人と会話を交わす場面がある。
ふたりはいつも仕事中に出会う仲らしく、「サンタクロースは他人に姿を見られてはならない」という不文律も例外だ。
相手は牛乳配達人。鉄道員のような帽子にネクタイ姿で、エプロンをして、黒い長靴を履いて大股で歩いている。両手に牛乳瓶を7本も抱えて、12月25日という日本の元旦のように誰もが休む日の早朝にも、立ち話に足を止める間もなく働いている。

STILL AT IT?
NEARLY DONE.
(牛乳配達人)「まだ終わらないのかい?」
(サンタクロース)「あとちょっとだよ」

暗い早朝の働く者どうしの短い交歓は、労働者の日常とささやかな誇りや喜びを描く絵本の小さなクライマックスだ。この後、サンタクロースはロンドンのビッグベンを経由し、最後の訪問先であるバッキンンガム宮殿に行く。
ここでモデルになったのは、実際に牛乳配達人だった作者のお父さん。
レイモンド・ブリッグズが両親の40年あまりの結婚生活を描いた伝記グラフィックノベル『エセルとアーネスト』のお父さんとそっくりだ。

Ethel & Ernest
Briggs, Raymond
Jonathan Cape
2017-11-28



エセルとアーネスト ふたりの物語
レイモンド ブリッグズ
バベルプレス
2019-08-29



レイモンド・ブリッグズ(1938年ロンドン生まれ)は、1973年にこの『さむがりやのサンタ』を発表し、ケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
作者の父親は、1971年に妻を亡くすと、あとを追うように亡くなった。その2年後に発表された『さむがりやのサンタ』を、作者は「母と父に」捧げている。
原題は『Father Christmas』。つまりクリスマスのお父さん(イギリスではサンタクロースは通常こう呼ばれる)。
イギリスの庶民のクリスマスをユーモラスに描いたこの絵本には、働き者だった両親への想いと、すべての働く人たちへのオマージュが込められている。
だから、サンタクロースは最後のページで、読者に親しみを込めて語りかけるのだ。

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実はクリスマスが登場しない『スノーマン』のメッセージ

The Snowman: 40th Anniversary Gift Edition
Briggs, Raymond
Puffin
2018-10-04



スノーマン (児童図書館・絵本の部屋)
レイモンド ブリッグス
評論社
1998-10-01



イギリスではクリスマスが近づくと、ラジオで映画「スノーマン」の挿入歌「空を歩いて(Walking in the Air)」が流れ、ボーイソプラノの切ない歌声に、「今年もまた終わり」という実感が募る。

スノーマン [DVD]
NHKエンタープライズ
2013-11-22



大雪が降り、少年は雪だるまを作る。
少年が夜中に目を覚ますと雪だるまは歩き始めた。
そしてふたりはまず、家の中を探検する。
台所でイギリスの定番洗剤「フェアリー」のびんを押して緑色の中身を出してみたり。両親の寝室でお父さんの背広をこっそり着てみたり。
それから外に出て、ふたりは手をつないで空を飛び回る。
夜明けに別れた雪だるまは、朝遅く目を覚ました少年が見にいくと、情けなく崩れた雪の塊に変身している。
そして、とけた雪と対面する少年は、白いページの真ん中に配された小さな一コマの中に、後ろ姿だけが描かれている。
表情を想像する、あるいは選ぶのは、読者自身だ。
雪だるまの鼻は、通常の西洋の雪だるまのようににんじんではなく、少年が台所の果物かごの中に見つけたみかん(イギリスでは「サツマ」と呼ばれる)。団子鼻の雪だるまの顔は、少年の母親に表情までそっくりで、結末は、いずれ来る愛する人との別れをも思わせる。
色鉛筆の無数の痕跡に紙のテクスチャーを感じさせるような独特の画風も、そのはかなさが魅力だ。

絵本はコミックのようにコマ割りで展開する。
絵だけで言葉はなくふつうの「読み聞かせ」はできないので、大人と子どもが一緒に読むなら、絵を指差し、対話しながら物語を追っていくことになる。
だから、物語を自由にとらえ、ふくらませることができる。

原作の絵本には、実はクリスマスとの関連は描かれていない。
作者レイモンド・ブリッグスが暮らすイングランド南部のサセックスの自宅周辺で、見たこともないような大雪が降り、一晩にして辺り一面が雪景色になって静まりかえったその日に構想した作品だという。(映画のイギリス版DVDに収録された1982年のインタビューによる)

生命を得て、そして最後はとけて消える雪だるまを通して作者が一番描きたかったのは、無常観だったのだと、私は思う。一年の終わりという節目にふと立ち止まって考えたいテーマだから、やはりクリスマスにふさわしい絵本だ。

作者レイモンド・ブリッグズは1934年ロンドンのウィンブルドン生まれ。子どもの頃からコミック作家を志し、スレイド美術学校卒業後、児童書のイラストレーターとして活動し始めた。1973年に絵本『さむがりやのサンタ』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞。その後はこの『スノーマン』(1978年)など子ども向けの絵本と、『風が吹くとき』(1982年)など大人向けの作品を並行して発表した(と言っても、子ども向けの絵本も大人も楽しみたい魅力にあふれている)。
ロンドンのごく普通の庶民だった父母の結婚生活と死ぬまでを描いたグラフィックノベル『エセルとアーネスト』(1998年)を発表。ブリティッシュ・ブック・アワード(イラスト入り書籍部門)を受賞した。この作品もアニメ映画化されている。
最新作は、2019年に85歳で発表したグラフィックノベルの自伝『Time For Lights Out』。
ときにユーモラスに、ときに悲しく、人生における年月の経過と老いを扱ったこれらの作品は、『スノーマン』のテーマとも通じる。

私は「スノーマン」の歌を耳にすると、娘が通っていた幼稚園の発表会「クリスマスショー」を思い出す。はじめにこの曲が流れ、子どもたちは一人ずつ、床にテープで描かれた楕円形の上を、静かに歩いて舞台に入場した。
オルタナティブな園長先生の運営するモンテッソーリ幼稚園だったので、イエス様もサンタクロースも登場しないクリスマスだった。
でも「スノーマン」のおかげでいつもの幼稚園が厳かで特別な雰囲気に包まれ、幼い娘は「一人で歩く」という人生初の演技をこなした。忘れられない思い出だ。

『スノーマン』は、子ども時代の夢も、人生も、いつか消えるけれど、だからからこそ美しいということを、静かに語りかける。
イギリスの子どもたちは、毎年クリスマスにこんな物語に親しみ、大人になっていく。

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エスプリの効いた絵本が心に響くジョン・レノン『イマジン』




IMAGINE イマジン 〈想像〉
ジョン・レノン
岩崎書店
2017-11-09



2020年はジョン・レノン生誕80年、そして殺害から40年にあたる。12月8日がジョンの命日だ。
ジョンのソロの代表曲といえば「イマジン」。
その歌詞をそのままに、絵をつけた絵本がこれだ。
アムネスティ・インターナショナルの企画で、2017年の「国連平和デー」にあたる9月21日に出版された。
印税は全額アムネスティ・インターナショナルに寄付される。
同年、米音楽出版社協会がオノ・ヨーコをこの曲の歌詞の「共作者」として認めたが、絵本の作者はジョン・レノンとなっている。

絵を手がけたのは、パリで活動するフランス人グラフィック・アーティストのジャン・ジュリアン。
フランスのナント出身で、ロンドンの名門美大であるセントラルセントマーティンズとロイヤルアカデミーオブアーツを卒業。
フランスの子ども服ブランド「プチバトー」のデザインや食品パッケージのデザインなど幅広い商業活動に加えて、イラストを集めた画集も出している売れっ子だ。

この曲には、共産主義的だとか、信仰を否定しているとか、さまざまな批判を寄せられることもあった。
自分の歌詞が政治的であることのリスクを十分に意識していたジョンは、歌の真髄であるシンプルで普遍的な平和のメッセージをできるだけ多くの人に伝えるために、あの穏やかで美しく、誰にでも親しみやすいメロディーを作り出した。
そのおかげで、死後40年経つ今もなお、世界中で永遠のポップソングとして愛されている。

絵本では、そのメロディーのかわりに、ポップでおしゃれなイラストが、ジョンとヨーコのメッセージを大人と子どもの心に届ける。
絵本の最初のシーンでは、1羽のハトが満員の地下鉄を降り、プラットフォームを歩いていく。
ハトは口にオリーブの枝をくわえている。肩にかけているカバンには、ハトの足を円の中にデザインした平和のシンボルマークのバッジがついている。
そして、地上に出たハトは、歩くのをやめて空へ飛び立つ。
地下鉄駅の出口をハトが歩くこの場面に「No Hell Below Us」(私たちの下に地獄はない)という歌詞が配されている。
「満員の地下鉄での通勤は地獄のようだけれど」というフランス人らしいエスプリの効いた皮肉なのかもしれない。
「でもそんな日常にとらわれず飛び立とうよ」とこの絵は語りかける。

Imagine there's no heaven.
It's easy if you try.
No hell below us.
Above us only sky.
天国なんてないと 想像してごらん。
やる気さえあれば 簡単だよ。
地下に地獄はない。
頭の上には空だけ。

オノ・ヨーコはこの絵本に寄せた序文の冒頭で、「これは私にとってとても特別な本です」と書いた。
そして、15カ国語で発売されたこの絵本の趣旨を、下記のように解説する。
「どこで生まれたかに関わらず、また違う言葉を話す人であっても、どんな人でも同じように扱わなくてはなりません。この本に出てくるハトは、どんな鳥でも、羽の色やクチバシの形にかかわらず、温かく接するのです。
そうすれば、私たちは日々、世の中を変えることができます。私たちが小さな良いことを行えば、それは必ず世界をより良いものに変えていきます」

世界中のおじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんが、ジョンの優しい歌声を真似して歌いながら、この絵本を子どもと一緒に開いている光景が思い浮かぶ。
ポップソングと同じくらい、絵本にも、国境も世代も関係なく語りかける力がある。

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『3びきのかわいいオオカミ』が教えてくれたこと

The Three Little Wolves and the Big Bad Pig
Trivizas, Eugene
Margaret K. McElderry Books
1997-06-01



3びきのかわいいオオカミ
ユージーン トリビザス
冨山房
1994-05-18



「イングランド人の家は城」ということわざがある。この地に古くから伝わる民話「3びきのこぶた」からは、「手間ひまをかけた仕事にはそれだけの値打ちがある」という教訓の裏に、人々の家にかける思いが伝わってくる。
娘の学校では、小学1年生の秋学期に『3びきのこぶた』を読んだ。
そして理科は、「いろいろな物の素材」の話を扱ったという。娘によると、「木でできているものは何?」と先生が聞くと、椅子、テーブル・・・などと答えていく、という授業が行われたとか。
イギリスの小学校は教科書がなく、授業内容が学際的なのだ。

さて、今も昔も、イギリスではレンガの家が主流だ。
子どもたちは、「3びきのこぶた」のお話を読んでもらうと「ぼくの・わたしの家はレンガでできているからオオカミは入ってこられない」と、安心してぐっすり眠れそう。

しかし、こんな絵本もある。原題は『3びきのちいさなオオカミとおおきなこわいブタ』。
かわいいオオカミの三兄弟が、ある日、お母さんに言われるまま、独立して家を建てるために外の世界に出ていく。
しかし、オオカミたちが建てたレンガの家を、すぐに乱暴者のブタが見つけ、ハンマーで取り壊す。
今度はコンクリートの家を建てると、ブタは電気ドリルや、果てにはダイナマイトを持ってきて、それを粉々にする。
「建材に問題がある」という検証の結果、オオカミたちが建てた家は、草花でできた家。
ブタが、その家を吹き飛ばそうと息を吸い込んだ瞬間に、奇跡が起きる。花の香りのおかげだ。

His heart became tender and he realized how horrible he had been in the past. In other words, he became a big good pig.
ブタのこころはやさしくなりました。そしてじぶんがどんなにいじわるだったかにきがつきました。そう、ブタはおおきないいブタになったのです。

示唆に富んだお話を書いたユージーン・トリビザスは、ギリシャ出身の社会学者で、イギリスのレディング大学で犯罪学を教えていた。
ハードボイルドな物語と、『きょうはみんなでクマがりだ』などで知られる絵本作家ヘレン・オクセンバリーの優しいタッチの水彩画とギャップが斬新だ。

この絵本のかわいいオオカミたちは、家を爆破されても骨1本折れなかっただけではなく(これは絵本の魔法だ)、心も折れなかった。
最後はブタをちゃんと許して友達になる。
友達になってからの描写もユーモアたっぷりで楽しい。

鉄筋コンクリートよりも、花は強い。暴力よりも、許しは強い。
ユーモラスな展開の末に、本当の強さとは何かを考えさせる一冊だ。

さて、『3びきのこぶた』の絵本を、私も子どもの頃持っていて、数え切れないくらい繰り返し読んだ。
そして、「いちばんしたのおとうとは、れんがでいえをたてました。とってもほねがおれたけど、じょうぶないえができました」(文章はうろ覚えです)というくだりを読むたびに、哀れなコブタがポキポキと自分の骨を折り、痛みをこらえながら家を建てる様子を思い浮かべ、大人になるって大変だなあとため息をついた。
「骨を折る」が比喩表現だと知ったのは、その絵本を母がよその子にあげてしまった数年後のこと。
これも絵本がくれた懐かしい思い出だ。

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オオカミが勝利する『3びきのこぶた』の軽妙なパロディー

Wolf Won't Bite!
Gravett, Emily
Two Hoots
2018-02-22



イギリスでは、「3びきのこぶた」のさまざまなバージョンだけでなく、パロディーの絵本も、数え切れないくらい出版されている。
「よく知っているお話なのに、ちょっと違う」というところが、心を惹きつけるのは、大人も子どもも同じ。それに、ひとつの物語をさまざまな視点から読むことで、柔軟な思考を促されそうだ。

娘が通うロンドンの小学校で、1年生(最初の学年「レセプション」のあとで、本格的に学習が始まる5〜6歳の学年。Year Oneと呼ばれる)の秋学期の初めに課題図書となったのも、『3びきのこぶた』を翻案した絵本数冊だった。

その中で私たちがとりわけ気に入った1冊が、『オオカミはかみつかない』(未邦訳)。
物語の幕開けでは、サーカス団の怪力ブタが、踊り子ブタと団長ブタを頭上に持ち上げ、3匹でポーズをとる。
そして団長ブタはメガホンで呼びかける。「さあさあよってらっしゃい。やせいのオオカミをつかまえました!」。

3びきは代わる代わる舞台の真ん中に立ち、オオカミショーを展開する。
オオカミを小さな台の上に載せたり、巨大なリボンで飾りたてたり、綱をつけて馬乗りしたり。
お話の文は、いずれも7音節にそろえられている。ここはぜひリズムよく読んで、サーカスのワクワク気分を味わいたい。

I can stand him on a stool!
I can dress him in a bow...
I can ride him like a horse but
WOLF WON'T BITE!
ちょこんと だいに のせまして
リボンをつけて こんにちは
うまのかわりに のりまわしても
オオカミさんは かみつかない!

絵は、鉛筆で手書きのドローイングをしたのちにフォトショップで加工をしている。すっきりした絵柄の中に、重なり合った鉛筆の線がそのまま見えていて、作家の息遣いを感じるようだ。

作家のエミリー・グラヴェットは、イギリスの海辺の町ブライトン生まれで、今もブライトンに暮らしている。
公式ウェブサイトの経歴によると、16歳で高校を退学。8年間、パートナーと娘と一緒に「大きな緑色のバス」に乗って寝泊りしながら、イギリス中を旅して暮らした。ブライトンに戻ったのち、美術の学位を取得。2005年に『オオカミ』で、イギリスで毎年優れた絵本に贈られるケイト・グリーナウェイ賞を受賞、出版契約を得て鮮烈なデビューを飾る。

今もブライトンで家族と犬と暮らし、1960年代のビンテージのバスを乗り回しているそうだ。奇想天外なストーリーからは、エミリー自身の自由奔放な世界観が感じられる。
そしてオオカミが好きなのだろう。エミリーが描くオオカミは、リボンをつけておすわりをしている姿も、そして最後にブタ団長のタキシードの裾をくわえて走っている姿も、どこか犬っぽい。飼い犬をモデルに描いているのかもしれない。

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